トークを聞いてから10日以上も経って、記憶も曖昧になってしまった。が、きたないメモをたよりに、続きを書いておこう。
・(プリントの色の話し)色についてはあまり考えない、感覚的なもだとも。
・(テキストについて。畠山のテキスト文はとてもいい文章だ) 「写真にテキストは不要だ」とするなら、それは相当新しい考え方だ。
・(モノクロで撮るかカラーで撮るか)とても大きな違いだが、どうでもいいことでもある。要はどっちがしっくりくるかということ。モノクロの役割には、「過去の過ぎ去ったことの印象」を表現するというのもある。
・少なくとも見ることにおいて、写真と絵画の区別はしていない。四角く区切られた平面に表現するということでは同じである。その意味において絵画には写真に比べて膨大な歴史的蓄積があり、その研究はしている。(多くの人が認める直線と曲線の組合せがあることなど)
・(モチーフについて)自分として、「わっ、コレ何?」というものを撮っている。モチーフから離れてそれ自体が「いい写真」ということはありえない。要はバランス。
・(6×12 ロクイチニ)タテに直線があると引き立つフォーマット。ブローニーと4×5フィルムとでは、単位面積当りの質はブローニーの方がいい。(伸ばしたときシャープ)
・(模型を撮影したことについて)写真それ自体がニセモノせいを含んでいる。
畠山は最後にこんなようなことを言っていた。「・・・写真に社会的メッセージ性を込めるのは好きではないが、自然と都市の間に線を引くということが行き詰っている。少なくとも都市の非人間性はもう限界である。なにかしなければならない。日本人は自意識過剰だ。自分のことばかり考えて、それで回っている街だ。住むのがいやになってくる。」