噂に違わず、相当に「ヲタク」なカメラである。買ってはみたものの、ちょっとビミョーである。
ちゃんと撮れれば、この小ささでデジイチ並みの絵が出てくる。「スタンダード」という画像設定の完成度がなかなか高く、しっとり雰囲気がありつつ芯もある絵作りだ。赤の彩度が妙に高いが、現像時に彩度を少し下げたらちょうど良くなる。(現像ソフトもシンプルでおじさんにもやさしい。)
一方、「ビビッド」という設定は、ベルビアといったところか。特にグリーンが気持ちよいほどいい色が出るし、ブルーも独特だ。南の島へでも行ったら、ドンピシャハマルと思う。
WBは少し色がカブる感じがするが、カブリかたがフィルムライクで、味わいがあって捨てがたい。
ここまで書くと、とてもよさそうだが、肝心の「ちゃんと撮れば」が、なかなか難しいのである。
AFが遅いだけでなくイマイチ頼りない。モニタが小さいし、見え方も良くない。露出補正などの反映もかなりいい加減で撮影前も撮影後もモニタがあんまりあてにならない。
ISOはそこそこキレイに撮ろうと思ったら200まで。400だとコンデジより幾分まし程度か。スピードを上げることができないから、手ブレはもちろん、被写体ブレにも気を使わないとならない。
一日しか使っていないけれど、ひとことで言うと、ウデと気合があればデジタル一眼並みの絵が出てくるコンパクトなデジカメ、ということができる。このへんが、とてもビミョーなのである。でも、ヘタはヘタなりに楽しめるよくできたオモチャでもある。オモチャにしては、6万円は高い気もするが・・・
「スタンダード」・・・落ち着いた感じならがしっかり感も
「ビビッド」・・・ただのくすんだ葉っぱがアラ不思議。このグリーンは堪らん
Sigma DP2 RAW developed by Sigma Photo Pro